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春のささやき/大場久美子
東芝EMI(TOCT-25236) \2300 |
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2003.11.27発売 ![]() ・紙ジャケット仕様完全限定盤 ・東芝・必聴名盤シリーズ(第4弾) ・24bitリマスター ・監修:宝泉薫 ・オリジナルリリース:1978.3.5 |
70年代の後わり、大場久美子に教わったことの大きさは忘れない。 唄が下手だということ。もとい、下手だと思われてしまったこと。そしてアイドル歌手なんて所詮そんなものという認識下に置かれたこと……。それでも大場久美子は堂々としていた。アイドルに迷いのない姿が潔かった。上手く歌おうなんて微塵も感じさせず破天荒なボーカルでポップスと融和していた。 南沙織の結婚引退に始まりキャンディーズの解散というビッグイベントを経て、70年代の終わり、歌謡曲シーンは曲がり角を迎えていた。木ノ内みどりは恋の逃避行、79年にはピンク・レディーが全米進出とともにセールスにおいて急速に失速。山口百恵は結婚引退が規定路線として目前に迫っていた。世の中はアイドルそのものに懐疑的になり出し、と同時にニューミュージック勢が台頭しアイドル的な人気すら獲得していた。 大場久美子はそんな時代の次世代アイドルで、大ヒットこそないけどグラビアでの人気を基盤にカルトな支持を得ていた。特筆すべきは、後年「エトセトラ」以降のシングルでラテンサウンドにこだわり続けたこと。音楽的に陳腐なフォーク系NMがマッタリ売れてる中、「ディスコ・ドリーム」「スプリング・サンバ」「フルーツ詩集」と立て続けに特異なノリをテレビで見せつけ、先鋭的な独自性を極めていった。同時期に活躍していた榊原郁恵や石野真子の中道的なキャラクターとは対照的で、閉塞感を感じていたアイドルファンは、何かが変わるとしたら大場久美子から……と過剰な期待をし過ぎたような気がする。79年秋、台風の中行われた伝説の武道館コンサートで歌手休業。ここでも一つの70年代が幕を閉じることになるわけです。 このアルバムは彼女のファースト。既に音楽的な主導権をアレンジャーの萩田光雄が握っているのが分かる。「夏の恋風」は、彼の手による後のラテン路線の萌芽だったんだと分かり興味深い。このアルバムでも、鈴木邦彦によるデビュー曲「あこがれ」等フツーの歌謡ポップスとは異なった変化球を試していますね。「大人になれば」はハイファイ・セットのCMソング(明治チョコレート)がオリジナルなんだってね。ヨーロッパの香り漂う洒脱なメロディーだから、このアルバムでは浮いてるかな。イントロのギターの音色が鮮烈です。 それにしてもユニークかつチャーミングなボーカルです。淡谷のり子には評価されなくとも、音楽と親和性の高いサムシングがあることだけは確か。これがクーミン唱法と呼ばれる所以ですね。彼女の存在なくして80年代アイドルポップスへのスムーズな移行もなかったのでは? 興味持たれた方はベスト盤を是非。なんとサージェントペパーズのカバーが聴け、コメントも的確なこれ>>>これ>「フルーツ詩集」が入ってないのがイタいこれ、の順でオススメ。 01. 大人になれば(作詞・作曲:浜口庫之助/編曲:萩田光雄) 02. ナレーション 03. 恋させて(作詞:八坂裕子/作曲・編曲:萩田光雄) 04. あの人のイニシャル(作詞:小林和子/作曲・編曲:萩田光雄) 05. ナレーション 06. 今は片想い(作詞:小林和子/作曲・編曲:萩田光雄) 07. ナレーション 08. 追いかけないで(詞:岩谷時子/作曲:鈴木邦彦/編曲:萩田光雄) 09. あこがれ(作詞:岩谷時子/作曲:鈴木邦彦/編曲:萩田光雄) 10. ナレーション 11. 夏の恋風(作詞:小林和子/作曲・編曲:萩田光雄) 12. 太陽がまぶしくて(作詞:岩谷時子/作曲:鈴木邦彦/編曲:萩田光雄) 13. ナレーション 14. 枯葉いろのマント(作詞:岩谷時子/作曲:鈴木邦彦/編曲:萩田光雄) 15. 電話ください(作詞:小林和子/作曲・編曲:萩田光雄) 16. ナレーション |
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